I 宿便の定義について

 甲田光雄医師の唱える理論の中心柱となる考え方は“宿便は万病の元”という点であります。
宿便に対して現代医学の医者は、その存在を否定しておりますが、甲田先生は宿便について<
胃腸の処理能力を超えて負担をかけ続けた場合に、腸管内に停滞する食物残渣や細菌類を含めた腸管内容物>であると定義付けられておられます。

 確かに、憩室の中に古く溜まった古便や、長年に渡る頑固な便秘のために腸が異常な形になってしまった人などのように、腸壁にこびり付いた宿便もありますが、それだけではなくて、
毎日食べる食事の量に対してウンコの出る量が少ない人の腸の中に溜まり続けるウンコの事を指しても宿便というのです。
 強いストレスの影響で胃腸の動きが鈍り、処理能力が低下した時などは、宿便が溜まり易くなってしまいます。

 どんどん食べるのに出ないウンコはどうなってしまうのでしょう…。
1週間2週間出ない人も多いのですが、食べた物は一体どこにあるのでしょうか?

 腸管内にどんどん溜まり続けた過剰な食物により、やがて腸壁は風船のように膨らみ続け…、腸管が長く伸びて、腹腔内で垂れ下がったり…、曲がりくねったりするようになり…、次には、それら腸管を固定するために腸のあちこちで腸の癒着が起こってきます。 腸の変形が次第に酷くなり、狭窄やネジレなども生じてきます。
 こうなると便秘薬(
他力)の助けなしではウンコが出なくなってしまいます。


 宿便が溜まる最大原因は“過食”であり、特に問題なのは、動物性蛋白質の“常食”です。
動物性蛋白質の
常食は、クサイ悪臭便の原因となり、確実に宿便を貯める原因となりますし、悪玉菌を異常増殖させて生活習慣病の原因となります。

 毎日ウンコが出ている人でも、食事の量に対してウンコの量が少ない人は宿便が溜まりますので要注意です。

(カンジダ菌とアレルギー)

 動物性蛋白質の過食が続くと便通異常が起こって、クサイ悪臭便となり、確実に腸の中には宿便が溜まっていきます。 宿便が溜まると悪玉菌が優勢になってきますが、特に、カンジダ菌というカビが増殖して、腸壁を破壊するようになってきます。
 破壊された腸の傷口からは、身体に異物の蛋白質や悪玉菌が生産する有害物質、その他、様々な悪い物質が侵入してくるようになり、それらが原因となってアレルギー症状が起こるようになります。

 そう少し詳しく食べ物がアレルゲンとなるメカニズムを説明しますと、口から食べた食べ物は胃と腸できちんと消化吸収されて、不要になったものは排泄されます。 これを代謝といいますが、この代謝が上手くいかない人がいるのです。

 食べ物が吸収される為には、蛋白質はアミノ酸、糖分はブドウ糖、脂肪分は脂肪酸にまで細かく砕かれて、腸の微繊毛と呼ばれる場所から吸収されますが、食べ物の分子量が大きい未消化物の場合には、腸粘膜で吸収されず、ウンコとして排泄されるようになっています。

 ところが、
アレルギー患者の場合には、本来であればウンコとして排泄される筈の未消化物が、カンジダ菌が腸壁を破壊した為にできたタダレ等の傷口から吸収されてしまうのです。 そして、吸収された未消化物は、身体にとっての異物(抗原)とみなされ、免疫グロブリンEという抗体が作られ、異物を攻撃するようになります。 これがアレルギー反応なのです。
 このアレルギー反応が、
皮膚で起こった場合には<アトピー性皮膚炎>と呼び、鼻粘膜で起こった場合には<アレルギー性鼻炎>、気管支粘膜で起こった場合には<気管支喘息>と呼ばれます。 つまり、アレルギー反応の起こる場所によって病名が変わりますが、症状の起こるメカニズムそのものは同じなのです。

 アレルギーを治すためには、まず、腸壁が破壊されてできたタダレ等の傷口を治す必要があるのです。 腸壁の傷口を治すためには、どうしても少食と腸内環境を整える必要があります。 腸内環境を整えるためには、毎日の食生活の改善が不可欠です。

 アレルギー(病気)の元栓(クサイ悪臭便)を閉めることこそが、アレルギーの根本的な解決となるのです。

(アトピー性皮膚炎の治療法) 

 現代医学が行う治療は、病気が起こる根本原因を追求しようともせずに、表面的に起こるアレルギー反応だけを見て、アレルギー反応が起こると思われる食品を排除しながら、薬で痒み等を抑えることに重点がおかれています。 確かに、ステロイドとか薬草エキスなどを塗れば、痒みは一時的に治まりますが、アレルギーが治ってしまった訳ではありません。

痒みが無くなったとしても、皮膚から排泄されなかったアレルゲンは体内に残っていますので、血流に乗って腎臓の糸球体のところへ行くと、今度はリンパ球や白血球が活性酸素を放出しながら攻撃をするのですが、この時に糸球体が障害を受けて腎機能が低下してきます。 その結果として、尿の排出量が減少しますので、体内に水分が溜まって浮腫み易くなり、脱毛症になる人もいるのです。
 抗アレルギー剤等の薬を安易に使用し続けると、アレルゲンを捕捉しようとする免疫力が低下してきますので、その為に、生体はアレルゲンを全身の組織に分散するか、腎臓に負担をかけるようになります。
 だから、
根本原因を解決しないままアレルゲンをいつまでも身体に残すような治療、及び、薬(薬草エキスを含む)を使い続けていると、将来、脱毛症だけでは治まらなくなる可能性がありますので注意が必要です。 

 根本的にアレルギーを治したいならば、動物性蛋白質は勿論の事ですが、過食を止めて少食にし、とにかく腸の中をキレイにして、腸壁の傷口を治すことです。 
腸の中をキレイにするという事は、ビフィズス菌が優勢な腸内環境にするという事です。
 ●いくら表面的にアレルゲンになるものを調べて、そのアレルゲンを排除しても、又、次のアレルゲンが出てきますので、段々と食べられる物が少なくなってきてしまい、最終的には無菌室でしか生きられない人間となってしまう事でしょう。

(宿便と腸麻痺)
 
腸は、蠕動運動という動きによって、食べた物を下部腸管へ送っていますが、食べ過ぎで排泄し切れなかった残留物(宿便)を一時的に収容しています。 食べ過ぎで必要以上に食べ物が入ってくると、それを収容する為に腸は、横に膨らんだり、長く伸びたりします。 すると、いろいろな場所で腸の癒着が起こります。 そして、その部分が変形して狭くなったりネジレたりすると、食べ物の通過が悪くなって、次には、腸麻痺の状態が起こり、蠕動運動が思うようにできなくなるのです。
 その結果、宿便が停滞してしまい、その部分が汚染され、腐敗が進行し、悪玉菌が大増殖すると同時に、善玉菌が減少していき、腸内環境は最悪の状態になります。 このようにして、どんどん発癌物質などの有害物質が産生されて、血液中に有害物質が入り込んでいきますので、あらゆる病気が起こってくるのです。
 

 ●癌の手術をして癌になった部分だけを切除しても、癌ができる根本原因を解決しないならば、再び次の新しい癌ができます。癌が再発するのではなくて、根本原因を解決しないままだから、次の新しい癌ができるだけの事であり、当然の事であります。 癌患者の共通点は、“便通異常”です。 癌を治そうと思うならば、“便通異常”の原因を解決しない限り治りません。 健康食品などを飲んで一時的に癌の活動が治まったとしても、それは一時的なものであり、“便通異常”が無くならないならば、再び癌は活動を始めたり、新しく次の癌ができる事でしょう。 全て、原因があっての結果ですので、不思議な事ではありません。

(朝食を抜く効用)
 
現代栄養学では、朝食を抜いてはいけないと言いますが、実際に朝食を抜いた生活を始めると、慣れてくる頃には体調が良くなるのを感じられます。 論より証拠です。 現代栄養学を鵜呑みにしないで、実際に自分自身で体験してみるべきです。
 特に、アレルギーとか胃潰瘍の人などのように、胃とか腸壁にタダレや傷がある人の場合は、その傷口を修復する為には空腹にする必要があります。 新幹線だって、次の乗客が乗る前には車両を空車にしておいてから中を掃除しますし、お風呂の修理などの場合には、修理中にはお風呂を使いません。 それらと同じことなのです。

 空腹になると、モチリンという消化管ホルモンなどが腸内に残った食べ物のカスや他の老廃物を掃除したり、腸壁の傷口などを修復してくれるのです。 生体には、ちゃんと自分自身で修復する能力が備わっていますので、自然の法則に従って生体の修復能力を活用しなければいけません。  ☆痩せ過ぎで太れない人も、腸をキレイにしなければ太る事ができません。

 間違った理論に洗脳されてしまい、自分自身で体験せずして疑うだけの人間は馬鹿者であります。 食べ過ぎが原因で宿便を溜め、その宿便がありとあらゆる病気の原因となっている事を知らなければいけません。
 現代医学と現代栄養学で病気が治せなかった人は、是非とも少食を実行し、宿便を取ってみる事です。


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